ヤン・セジョン×ウ・ドファン×チャン・ヒョク
豪華俳優陣が競演 朝鮮王朝建国期前後の本格時代劇
乱世を生きぬく男たちの道先に理想の国はひろがるのか
演出 キム・ジヌォン「優しい男」「君を憶えてる(共同)」「ただ愛する仲」
脚本 チェ・スンデ「マスター・ククスの神」
私の国(全16話)
★★★★★☆☆ 星5
韓国放送 2019年10月~11月 JTBC
韓国語表記 나의 나라
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基本ネタバレなしブログ 、史実の記載はあり
あらすじ
時代は高麗末期、1388年。遼東[リョウトウ]征伐にむけて20年ぶりに武科試験が行われる。
父親が罪をきせられ自害してからは、妹とまずしい生活を送ってきた鍛冶職人ソ・フィ(ヤン・セジョン)。父親が両班だが庶子のナム・ソノ(ウ・ドファン)。2人は幼なじみであり親友だった。それぞれの思いえがく理想の国を夢想し、ともに武科試験を受けることに。
ある日2人は、壁書で「遼東征伐反対」を訴える1人の女性と出あう。ハン・ヒジェ(ソリョン)は、妓生見習いで思想家、3人は仲よくなる。
1392年、新国朝鮮王朝でイ・ソンゲが王座に就く。第5王子のイ・バンウォン(チャン・ヒョク)が父王と対立。ソ・フィとナム・ソノは、そんな次期王座をめぐる争いに巻きこまれ、ヒジェをふくむ3人の友情が…。
(2020.そら豆)
感想
キャストだけ見て、『美男ぞろぞろキララ~ン✨ ヤン・セジョンのラブ史劇ね~』と思いきや、
本格血みどろ格闘時代劇でした( ;∀;)ラブは~?
政争&戦闘中心の真っ当なストーリーで。
それならと、チャン・ヒョク参戦のかっこいいアクションを期待したのですが…。
アクションと言うより乱闘
ドラマでは、血まみれの赤茶色い人←(ヤン・セジョン)も、他よりちょっと青小ぎれいな人←(ウ・ドファン)も常に満身創痍。
キレイなシーンや衣装が好きな人にはかなり我慢が必要です←(そら豆を含む)。
ドラマに中だるみは(多分)なかったのですが私が中だるみ。前半面白かったのに、もう途中からは面白くないーとだるだる。中盤は結構寝ちゃった・・・。後半は真面目に観ました!(何の自慢だ)
同じ時代なら。チョン・ドジョンを筆頭に民衆の力が国全体を揺るがしていく巨大スケールの神ドラマ
「六龍が飛ぶ」と比べてしまいますが。比較にならないくらい小スケールでした。
ロマンスはほぼなく、兄妹愛や友情が色濃い内容です。
そら豆、歴史の勉強はキライで、学生時代は授業中教科書に絵を描いてあそんでいましたが。
韓国ドラマ見るようになってから朝鮮の歴史をウイキペディアで調べて真面目に自主学習。
まずしい歴史の知識でも「え?こんなはずでは・・・・」ってなるところがありましたが、ちゃんと知識とつながり、そんな創作部分が面白かったです。
あ、でもこれ史実に基づいてつくられた史劇だぞってことなんだけど。ホンマかいな。
主役は誰なのか?
主役はヤン・セジョンではなかった。
じゃあ、誰なんだ?そら豆が思う主役を順番に並べますと
1. チャン・ヒョク・・・圧巻の迫力!
2. ウ・ドファン・・・演技力高い、時代劇でもセクシー
3. アン・ネサン・・・「成均館」から好きなんです
4. ヤン・セジョン・・・役に合ってなかった?でもカッコイイ♪
主役であるはずのヤンセジョンが4番目。出番比率が1.2.3.より少なかったから、出番を減らされたのか…この凄メンバーに食われたのか。
ヒューマンドラマではなく、群像史劇でもない。最初から主人公を曖昧にしてあった可能性もあります。それにしても主役級俳優をこんなに起用するとはね。誰もおざなりにできないメンバーです。
とりあえずそら豆(`・ω・´)キリッこれだけは言っときますが、
ヤン・セジョンとウ・ドファンはカッコよかった←大好き♡
だから主役は誰なのか?
タイトルが主張する「私の国」。
↑この通り国が主役なんですよ。だから芯がなく、主役や信念が ぶれて ぼやっ としている。
みんなが別々に「私の(理想の)国」を向いて動いてるから。今、誰がなんのために戦い血を流しているのか。誰と敵対しているのか。肉親のカタキや恨みだけでこんな戦闘になる?って途中からいろいろな疑問が湧いてきました。
いいように利用されるなんて信念がない証拠。
わたしのくに みんなちがってみんないい
この時代にそんな曖昧なことが許されるのか…。
だから、観る人によって主役が変わるドラマ。登場人物の向いてる方向が、各人ばらばら。それなら視聴者は共感できる人の方を向いて観ちゃうと思います。
「私の国」とは
恨みを晴らすために戦う…そんなんで行き着く先の「私の国」が果たして本当に理想郷なのか?と思いました。
観終わって「私の国」とはエゴ…という結論に達した私。
「六龍が飛ぶ」は、貧しい民に“より良い生活を”という大義が柱で。同志が大衆を巻きこみ、大きな濁流となって国家を動かす様は、思い出すだけでも鳥肌もの…。アクションもキレッキレで最高。あれ観たらもうこの時代の史劇は相当高度でないと無理ですね。
「私の国」には、信念や大義を唱える人はいない。密本[ミルボン]も出てこない。チョン・ドジョン(=三峰)はぼかし入り存在消され。信念が恨みと復讐でみんなの「私の国」がエゴでは・・・・・感動できなかった。
史実に基づいてつくられた史劇だぞって・・・。あ、さっきもこれ書いた。
時代背景
1388年~1400年 高麗末期→革命→朝鮮王朝初期
李成桂[イ・ソンゲ]と王子たちその後が描かれていました。
「六龍が飛ぶ」(全50話)の後半と全く同じ時代。でも話数が全16話だからショートショート。
ソ・フィやナム・ソノの復讐をからめただけで、イ・バンウォン王座争いの話がほとんどでした。
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キャスト紹介
主要キャスト
ソ・フィ↓ ヤン・セジョン
高麗一の剣士ソ・ゴム将軍の息子、剣士であり強弓。
ヤン・セジョンはクセのある思考がナナメな変な役が合ってるのに(・・・ほ、ほめてるのか?) 今回はちゃんとした役。戦闘姿より妹を大切にする優しいシーンの方が印象的です。
彼は、テコンドー演舞団に所属しサムスン財団からも奨学金を受ける実力だったとか⁉︎この演技力、抜群の容姿、運動神経も良いなんて、才能ありすぎ。
出演作品 「愛の温度」,「30だけど17です」,「師任堂[サイムダン]色の日記」
ナム・ソノ↘ ウ・ドファン
正三品・司僕寺正[サボクジョン] ナム・ジョンの息子。フィの幼なじみでライバル。
ウ・ドファンは、全身セクシー美男で艶っぽいから時代劇に向いてる。殺陣もかっこよかった。華奢っぽいのに脱いだらライザップ!?
ヤン・セジョン目当てだったのに、途中からこっちーっ♡てなった。
出演作品 「偉大な誘惑者」「マッドドッグ」「ウチに住むオトコ」
出典 JTBC公式
イ・バンウォン↑ チャン・ヒョク
イ・ソンゲの五男。
チャン・ヒョク、気迫が画面を圧倒し、存在感がハンパない。
パッとひらく扇さばきが鮮やかでした。
出演作品 「運命のように君を愛してる」,「輝くか狂うか」「ボイス~112の奇跡」
ハン・ヒジェ↓ ソリョン /AOA
フィの思い人、梨花楼の妓生から行首へ
ソリョン、きれいだけど演技が弱かった。
ソ・ヨン↘ チョ・イヒョン
フィの妹で身体が弱い、ソノが好き。
チョ・イヒョンも演技が今ひとつ。
※豪華男性陣とは比較にならない女性陣の弱さが足を引っ張た?
ナム・ジョン↗ アン・ネサン
息子も利用する非情な野心家、目指すは臣下の国。
アン・ネサンはどんな役でも大好きです(私感)。
イ・ソンゲ朝鮮初代王・太祖 キム・ヨンチョル
ひ~^_^;「王女の男」の首陽大君!迫力の演技さすが。
「大王世宗」ではイ・バンウォン役でした。
ソ・フィの仲間
パク・チド チ・スンヒョン いつも冷静な武官、フィと行動を共にする
パク・ムンボク イン・ギョジン 医術をかじったお調子者
ジョンボム イ・ユジュン 人のいい奴婢
その他 気になるキャスト
イ・バンガン イ・ヒョンギュン イ・ソンゲの四男 ←妙に演技が上手かった
ソ・フィの少年時代 ムン・ウジン←「ここに来て抱きしめて」,「キム秘書がなぜそうか?」,「私のIDはカンナム美人」 全主役の子役
ナム・ソノの少年時代 キム・ガンフン ←「椿咲く頃」カン・ピルグ役の!
繊細なOST
主題歌
こちらの動画にネタバレなし
[MV] U-Mb5, SEAGATE DJ - Remember(feat.서호) (나의 나라 OST) My country : The new age OST Part 1
めちゃくちゃ良い曲なので是非聴いてください😆↑
OSTは全体的に現代っぽくよかったです。繊細な名曲ばかり。
「かっこいいー」って言いながら何回も聴いてしまうほど秀逸です。
OSTを探してもなく、Blu-rayはありました
最後に
革命前後の時代では仕方ないのですが。
結局誰が、何が正解なのかよく分らず、善悪が混沌とした内容でした。これ、もう少し説明がいるんじゃないかな。
「ただ立っていれば地面だが、歩けば道になる道をつくれ」
序盤のイ・ソンゲのセリフ。良い言葉なんですが。
ドラマではそれぞれの国を目指して歩く道をはばむ邪魔者は消すって展開で。
そういう意味なんかーいっと思いました。それならただ立ってた方が犠牲者少なくない?
もう、斬られる刺される人多数、けがの具合がどう見ても現代医学を駆使しても救えない悲惨なレベルなのに、みんなすぐに完治。
ホント昔の韓国人は強いよねって(;゜∀゜)イヤイヤイヤイヤ...人間超えてる。
他の韓国ドラマでそんなシーンはしょっちゅう見てきたそら豆でも、驚くほどのよみがえりっぷり。
評価は★5、いろいろ書いたけど最近観たラブコメ時代劇より面白かったです。なぜならヤン・セジョンとウ・ドファンがかっこよかったから(やはりそこなのね)。
積み重なる屍を越えた革命、王座争奪するのなら、
せめて良い国の到来を目指してほしかったです。
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