確かな演技力 2PM ジュノ、初主演作品
ビル崩壊事故の生存者が負った、心身の“痛み”がテーマ
観た人の記憶に強く刻まれる ヒーリングラブストーリー
演出:キム・ジンウォン「君を憶えてる」「優しい男」
脚本:ユ・ボラ「秘密」
「ただ愛する仲」 (全16話)
★★★★★★☆ 星6つ
韓国放送 2017年12月~2018年1月 JTBC
韓国語表記 그냥 사랑하는 사이
なるべくネタバレなしを心がけています
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あらすじ
12年前のショッピングセンターSモール崩壊事故の死者は48人。
当時の被害者家族と、生存者は、未だ孤独と、心身の苦痛に耐える日々を送っていた。
生存者の1人、イ・ガンドゥ(ジュノ/2PM)。成功を夢見る真っすぐで明るいサッカー少年が、事故を境に人生が一変。父を亡くした上 怪我で再起不能に。心身の傷を癒す術もなく、今はその日暮らしのフリーター。
もう1人の生存者、ハ・ムンス(ウォン・ジナ)。その事故で妹を亡くしてから、父母の諍[イサカ]いが絶えず。必死で生き、銭湯を営むアルコール中毒の母を支え、自身の傷に向き合う間もなかった。
ムンスは建造物の安全性を追求する建築模型士となり、ソウォン建築事務所で働く中、工事作業員のガンドゥと出会う。12年前の事故生存者同士だとは知らず、率直なガンドゥにムンスは惹かれていく。
ソウォン建築事務所の所長ソ・ジュウォン(イ・ギウ)も、考え方が似ているムンスが気になり近づくが・・・。3人はSモール事故現場の再開発事業に関わる内に、目を背けてきた12年前のSモール崩壊の事実に向き合い、回復しない深い心の傷を確認し、支え合う。
(2019.そら豆)
感想
ショッピングモール崩壊事故があった街路地裏で、その被害を受けた人達が耐えて生きている姿を、痛みと共に再現したような物語です。
『 死者48人 』
大事故で記憶に残るのは人数ですが、その背景に被害者家族と生存者の存在が確かにあり、他人がそこまで思いを馳せることはほぼ皆無。
このドラマでは気に留めていなかったその部分。事故に遭った人達が、どう人生に影響を受け、今、どう生きているのか? に焦点を当て、理不尽な被害に耐え続ける生活が重いテーマとして取り上げられています。
大きな事故の生存者が周囲から必ず掛けられる言葉2つ、 「助かって良かった」「不幸中の幸い」、誰もがそう思いがちですが。
ドラマを観て、事故に遭って良かった幸いなどとは、他人が言えても当の本人は到底口に出来ないだろうなと思いました。
音楽
OSTも名曲揃いでドラマ全体を押し上げています。
[Official MV] 그냥 사랑하는 사이(Just Between Lovers) OST Part.1 짙은(Zitten) - 눈을 뜬다
悲痛な叫びがどの曲にも込められ、安易に作られたドラマではなく。被害者家族を労[イタワ]る、制作者の只ならぬ思いを感じます。音楽までも『被害者を傷つけない、癒やす』目的で作られているような。そこがヒーリングラブストーリーと言われる所以ではないでしょうか。
そして2PMジュノの歌声も「ただ愛する仲」OSTに入ってます。
[Official MV] 그냥 사랑하는 사이(Just Between Lovers) OST Part.6 준호(JUNHO) - 어떤 말이 필요하니
キャスト
イ・ガンドゥを演じたジュノの演技力がこのドラマの醍醐味で。事故で深い傷を負ったガンドゥは心身ボロボロ。とても難しい役だったのに、ジュノは見事にガンドゥそのものでした。
「キム課長とソ理事 」ではスーツ姿で。自然且つ、いちいちカッコイイ。
魅力ある彼にドびっくりΣ(・ω・ノ)ノkonohito dare?!彼もまたK-POPとは凄すぎです。
しかも2PMのリードボーカルって(;'∀')ドヒャー!! ボーカルだから声もイイんだ。ドラマ好きの私には最初から演技派俳優にしか見えなかった。
ハ・ムンス役のウォン・ジナは、誰もが口をそろえて「スエに似てる」と言いますが、私も同じく1話からそう見えました。低音の声の出し方までもスエっぽい。
(; ・`д・´) 実はスエなんじゃ?
このドラマのヒロイン選出はオーディション。ジナは120人の女優の中から選ばれたシンデレラガールです。事故のショックを理由に人生を投げ出した母親を支え励まし、
人の為に生きようとするムンスを演じ。ウォン・ジナの懸命な演技が心を打ちました。これからどんどん綺麗になりそうな新人女優で期待です(スエじゃないよ)。
子役が演技の天才この2人。
「ここに来て抱きしめて」のナム・ダルム、
「30だけど17です」のパク・シウン。
韓国子役は、常に期待を裏切らない。
出典 韓国サイト brunch
ソ・ジュウォンを演じたイ・ギウは身長190㎝でジュノが見上げるくらい。
正義感が強く、彼もまた心に傷を負っています。「品位のある彼女」で良い役をされてましたが、ソウォン建築事務所 所長、今回はちょっと複雑な役です。
ソ・ジュウォンの元彼女チョンユ建設チーム長チョン・ユジンは、「麗」でヨナ役のカン・ハンナが演じ。自信ある女性のようで、実は不器用なのが可愛く見えました。ユジンの兄、チョンユ建設の理事チョン・ユテク(テ・イノ)も、悪い人だと思いきや寂しい人で。2人とも裏腹な性格で気になるキャストです。
ユン・セアが演じたマリは、クラブの美人マダム。姉のようにガンドゥを心配し助けます。
ガンドゥは、天涯孤独ですが周囲の人に恵まれ。金貸しから薬屋に転身したハルモニ(ナ・ムニ)や、一緒に暮らすアン・サンマンとその母親。ガンドゥワールドに惹き込まれる人多数、私もその1人です(そこに入る気か)。
ムンスの父親ハ・ドンチョル(アン・ネサン)。彼の細々と営む町の小さなククス店に集まる縁のある人たち。この店が唯一、憩いの場だったように思います。
キャストのほぼ全員が傷ついているのを見ると、傷つき、立ち直れない人の癒しとなるドラマになりそうです。
最後に
被害者家族と生存者は、常に不幸なわけではなく。
今を生きる瞬間は、皆幸せを感じているように見えました。
※今を生きるとは過去と未来を考えない時間 byそら豆
過去を忘れず、今を生きようってことですね。
ドラマのオープニングに、倒壊した建造物の写真が20秒間映し出されます。傾いた船が映った時に、これは韓国で起こった痛ましい事故 被害者家族へのメッセージドラマなんだと思いました。
★6 最高に面白い(満点は★7)。素晴らしいドラマなのに後半少し居眠りしちゃって、このドラマでも、そら豆の睡魔には勝てなかった(基準そこ?)。
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