よくある展開の、ただの韓ドラではありません!
「秘密」主役コンビ(チソン&ファン・ジョウンウム)再共演
ヒーリングロマンティックコメディ
視聴後の私の感想は、『また凄いドラマ作ってくれてありがとう~♪』です。
演出 キム・ジンマン「逆賊 -民の英雄ホン・ギルドン」
脚本 チン・スワン 「太陽を抱く月」
「キルミー ヒールミー[Kill me ,Heal me]」(全20話)
★★★★★★★ 星7つ 満点
韓国放送 2015年1月〜3月 MBC
韓国語表記 킬미 힐미
スポンサーリンク
ネタバレなしのつもり
あらすじ
大企業スンジングループのチャ・ドヒョン(チソン)は、
一見パーフェクトだが、ある精神障害に悩まされていた。
「多重人格」=「解離性同一性障害(DID)」
文武両道で優秀と賞賛される韓国人の彼の中には4人もの人格が存在していた。
ドヒョンの幼少期、スンジングループ一家に悲劇的な事故が起こった。
彼の祖父で会長チャ・ゴノ(会長)と、
戸籍上の母で社長ミン・ソヨンが交通事故で死亡。
ドヒョンの実父チャ・ジュンピョ(アン・ネサン)が次期会長に内定。
しかし、会長就任パーティー中に火災が発生。
実父ジュンピョは意識不明(植物状態)のまま現在に至る。
ドヒョンは助かり、
『スンジングループの皇太子ドヒョンが無事救出された』
というニュースが当時大々的に報道された。
つまり、動ける正統な財閥の跡継ぎはチャ・ドヒョンだけ。
祖母のスンジングループ会長ソ・テイムが帰国を命じるも、ドヒョンは拒否。
しかし、人格の中の怒り・暴力を司るシン・セギが勝手に韓国へ帰国する。
ドヒョンは、新鋭推理小説家オメガであるオ・リオン(パク・ソジュン)と
偶然飛行機で乗り合わせ、
彼の双子の妹である精神科研修医
オ・リジン(ファン・ジョンウム)と空港で出会う。
リジンと顔を合わせると人格交代が起き、
シン・セギが彼女を口説こうとする。
精神科医のリジンは、ドヒョンが解離性同一性障害(DID)だと気づく。
人格達の尻拭いに奔走するチャ・ドヒョンに同情する内に…。
ドヒョンの祖母にも、従兄弟チャ・ギジュンと
その婚約者ハン・チェヨン(キム・ユリ)にも、
ドヒョンが多重人格者であることは秘密。
精神科医ソク・ホピル(コ・チャンソク)と、
アン室長、空港で出会った精神科医リジンの3人だけが、
精神病を知るドヒョンの協力者だった。
感想
脚本・演出・キャスト・OST全て計算されつくされているドラマです。
シリアスで緊張感が続くかと思えば、所々コメディで脱力(笑)
ーーーおぉっ!と思う甘いラブシーンもあるし(*´д`)ウットリ
特に、後半は息もつかせぬ謎解きが展開されて面白かった!
盛りだくさんで無茶なテーマのはずなのに、完璧にまとめてあり、
それでいて、奥深いセリフも多く、OSTもラップ調で洒落ています。
「多重人格」がテーマですから、内容は重く暗いはずなんですが、
明るいリジンファミリーがせっせと暗さを払拭してくれて。
それほど、重苦しくは感じなかった。
リオンとリジンのアボジがお笑い担当。
特に、リジンの双子の兄リオンには癒されました。この人上手い~。
今後、リオン役のパク・ソジュンはチェックしなきゃ☆彡
キャストについて
チソン1人7役Σ(-'Д'-〃)の演じ分けも、
同一人物とは思えないくらいの完成度で。
目つきだけ見れば、誰か分かるくらい上手い!
ころころ入れ替わる人格にヒヤヒヤしたり、涙したり、爆笑したり。
多重人格になった原因などの謎が紐解かれていく過程や、
人格同士の首位争いにも注目です。
私は、チソンさんの女装は見たくないな・・・と思っていましたが、
今となってはどの役にも親しみがあり。
正直、どの人格も可愛かったです。
ここまで羞恥心もなく役になりきられたら、違和感などありません。
だから、視聴された方は女装等に関して、ごく自然に受け取られていると思います。
このドラマは、チソンさんの代表作になるんじゃないかしら?
『キルヒルのチソン』って言われるかも。
~チョッピリ人格の説明~(主要人格5人)
チャ・ドヒョン → 主人格。穏やかで優しく繊細。優等生。
シン・セギ → 暴力的で破壊的。恋愛に不器用な面も。
フェリー・パク → 自由を愛する40歳 船を買うのが夢。
アン・ヨナ → 苦痛の管理者17歳 明るいイケメン好きな少女。
アン・ヨソプ → 苦痛の管理者17歳 孤独な青年読書家。 あとの二人は秘密です(笑)ドラマをご覧くださいませ~。
出典 https://kugancity.tistory.com
それぞれが、ドヒョンのストレスを受け止める状況になると出現します。
どの人格も愛されるキャラ私は全員大好きです( ´艸`)
視聴者にそう思わせるのは、チソンの好演は勿論、
ファン・ジョウンウムの愛ある熱演と、
冷静なアン室長のお陰もあると思います。
それとソク・ホピル役、コ・チャンソク。
「グッド・ドクター」ではくま役・・・イヤイヤ
くまみたいな看護師役をされていた方で。
髭とかモコモコしていて可愛いです。
精神科医の知識と、大らかな愛で主役達を包み込んでくれます。
脚本が、緻密でハイレベルだったので調べたら、
「太陽を抱く月」の脚本家(原作者ではありません)
ジン・スワン作家の執筆作品でした。
解離性同一性障害(DID)について
多重人格者の本を読んだことがあります。
「24人のビリー・ミリガン」(ダニエル・キイス著)
日本でドラマ放送した「アルジャーノンに花束を」と同じ著者です。
1人の中に23人もの人格が存在するという
信じられないような設定が、実話であるという衝撃。
記憶を共有している仲良し人格や、
犯罪を犯す人格(←多重人格発覚の原因)がいるなど
想像を絶する話で、忘れられない1冊です。
「キルミー ヒールミー」は、この本と被る部分が多く、
本の内容を思い出しました。
確か、シン・セギみたいな人格も登場したのを覚えています。
「解離性同一性障害(DID)」は、他人格がたった1人ってことは稀で、
むしろ多数の人格が存在するのが普通だそうです。
その人格の中には、子どもが存在することが多いらしく。
私の乏しい知識でも、納得がいく整合性が、このドラマの魅力でした。
そう言えば、ビリーミリガンの人格にも幼い子がいました。
「ジキルとハイドに恋した私」の原作者である漫画家のイ・チュンホが、
自身のツイッターを通して MBC TV「キルミーヒールミー」を「盗んだドラマ」だと非難した。 ってことらしいですが、いやいやいや、その前にこの本は・・・(^_^;)?
それに、「ジキルとハイドに恋した私★5」には
脚本の不足が多くて、キルヒルが圧勝だったと思います。
2019/08/24 追記
この記事を書いた年、「キルミー ヒールミー」は、
「ソウルドラマアワード2015」韓流ドラマ部門
最優秀作品賞 受賞作品となりました。
2015 MBC演技大賞にて大賞を含む12冠を受賞
チソンも神演技でこの年の演技大賞を受賞しました。
今思い出してもゾクゾクするチソンの演じ分けと、
きちんと計算された脚本は素晴らしかった!
スポンサーリンク
あわせて読みたい
チソン出演作品