「トンイ」のラストに登場したあのクム坊やが大人に!
チョン・イル演じるヨニン君が苦難を乗り越え後の21代王・英祖[ヨンジョ]へと上り詰めるストーリー
英祖の母親の生涯を描いた「トンイ」や、孫を描いた「イ・サン」と同じ脚本家キム・イヨン作家による本格韓国時代劇
脚本 キム・イヨン 「イ・サン」「トンイ」
演出 ドンミン「大風水」、イ・ヨンソク「イルジメ~一枝梅」「アチアラの秘密」
ヘチ 王座への道 (全24話)
★★★★☆☆☆ 星4
韓国放送 2019年2月〜4月 SBS(←今回はMBCではない)
韓国語表記 해치
原題 獬豸(カイチ)
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2020/09/22 記事更新しました
ネタバレなし
史実がネタバレになる方にはネタバレあり
あらすじ
18世紀初頭、 第19代王粛宗[スクチョン](キム・ガプス)には、イ・ユン、イ・グム、イ・フォン、3人腹違いの王子がいた。
1王子イ・ユン=世子。不妊と判明。母→張禧嬪[チャンヒビン]
2王子イ・グム=延礽君[ヨニングン](チョン・イル)。母→崔淑嬪[チェスクピン]=トンイ
3王子イ・フォン=延齢君[ヨルリョングンン](ソ・ヨンハク)。母→朴榠嬪[パクミョンビン]
次の有力世子候補はこの王子たちではなく、老論[ノロン]が支持する昭顕[ソヒョン]世子のひ孫、ミルプン君=イ・タン(チョン・ムンソン)。ミルプン君は王族の中でも残忍な性格で、罪なき民を殺害し、「タンの計屍録[ケイシロク]」(事後デスノート?)に記録していた。
科挙で主席だった男の失踪事件に、ミルプン君の関与は確実。司憲府[サホンブ]の有志が調査し罪を明かそうとするのだが…。
有志とは、監察のハンジョンソク (イ・ピルモ)、茶母のヨジ (コ・アラ)、科挙落第を繰り返すが善良な両班のパク・ムンス(クォン・ユル)。そして、失踪した科挙主席男の代述をした王子のヨニン君。
司憲府[サホンブ]のこの有志たちと力なき王子1人だけでは、最大派閥 老論に対抗し、正義を貫くことは難しかった。そんな力のない庶子の王子ヨニン君が、正義と民のために、王座への道を歩み始める。
(2019.そら豆)
感想
「トンイ」「イ・サン」の、イ・ビョンフン監督ではありません。真面目な時代劇、面白キャラの登場なし、恋愛ほぼなし。「六龍が飛ぶ」 -そら豆のブログ のような群像史劇でもなく。フュージョン度はZERO。出てくるキャストはチョン・イル以外、
ほぼおっさん。
評判が良いからウキウキと観始めましたが
すぐに爆睡( ˘ω˘ ) スヤァ…。土曜日の昼から観始めてー寝てー、起きたら夕方だった(それ多分ドラマのせいじゃない)。
いつ面白くなるんだろう?いつと頑張って観たけど中盤まで何度も寝ては甦るの繰り返し。
( ̄▽ ̄;)アイアム正直そら豆。後半は結構面白かったですが。
「トンイ」「オクニョ」みたく可愛い子役から始まらずに、いきなり次期王を擁立する派閥争いから始まり。老論[ノロン]、少論[ソロン]と南人[ナミン]の小競り合い、そこに残酷なミルプン君が絡み…。序盤から画面を圧倒する、
おっさんの映像ばかり
あれ( ・ㅂ・)美男美女は?
歴史の予備知識があれば楽しめるけど、「別に韓ドラに史実は求めてませんが」と言うような人には向かないドラマです。もっと勉強しとけば良かったと反省するはめに。
ストーリーは全て、英祖が最初に実施した蕩平策[タンピョンチェク]に通じ。これを知って観ないと、序盤から意味不明。
蕩平策とは、各派閥から均等に有能な人材を登用する制度。
ヨニン君は王座に就く前から、老論[ノロン]の朝廷権力独占と、科挙の不正及第が、政治腐敗の根源だと見抜いていて。
『そういう時代背景は、当然知ってますよね?』
ってところから始まります。私も「トキメキ☆成均館スキャンダル」 は観たから、
蕩平は知ってたっ(๑• ̀д•́ )✧(その程度かーい)
つまり私の好きな、美男美女がわらわら出てくるラブ満載、キラキラストーリーではなかった
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キャスト 画像左から
チョン・イルが演じたイ・グム=延礽[ヨニン]君(21代王英祖)
粛宗と、宮廷の下働きだったトンイの息子。誰も予想しない最も遠い位置にいた王子が王座へ。
チョン・イル除隊後初ドラマ。相変わらず史劇の衣装がお似合いで高貴な姿。彼主演でなかったら、リタイアしていたかも…。長身に韓服が映えて、韓ドラ歴代王様上位の美貌。ドラマが進むにつれてどんどんカッコ良くなっていくのが楽しみでした。(おっさんの中1人輝いてた)
コ・アラが演じたヨジ役 司憲府[サホンブ]茶母[タモ]
武芸・捜査能力は、男性を凌[シノ]いで司憲府トップ。清国や日本の言葉もあやつれ、歩く人間兵器と囁[ササヤ]かれる茶母[タモ]。幼少期に両親を亡くした後、ハン・ジョンソクの家で育った。
コ・アラはあまり好きではなく…(^_^;美人枠外。笑顔も(真顔も)怖くて、冗談を言ってても笑えない。このドラマで足を怪我して途中脚本変更、なかなかの不自然さでした。コ・アラ不在の回から面白かった。(小声でも聞こえてますよー)
クォン・ユルが演じたパク・ムンス
小論[ソロン]派の両班。科挙に10回挑戦しても落第。正義感の強い熱血漢で、妥協を知らない堅物。司憲府の監察ハン・ジョンソクに憧れる。
パク・ムンスは「秘密の扉」にも登場する実在の人物。今回は前半と後半でキャラが違った^_^;
パク・フンが演じたタルムン
タルムン、漢陽の情報屋で組織を取り仕切る武術の達人。パク・フンは顔が怖いけど、画面で惹きつける魅力がありました。雰囲気イケメンでカッコ良い。
イ・ギョンヨンが演じたミン・ジノン吏曹判書
老論[ノロン]派のトップ、権力こそ正義。粛宗の正妃の兄。おっさんず代表で、落ち着いた声。
チョン・ムンソンが演じたミルプン君イ・タン
ミルプン君は、昭顕[ソヒョン]世子ひ孫。老論派が擁立[ヨウリツ]する王族だが、残忍な性格から問題が噴出する。いけ好かない奴で、出る度に早送り。側女のユニョンもイマイチで、早送り。
以下は画像無し
ハン・サンジンが演じたウィ・ビョンジュ司憲府監察
ビョンジュは、ハン・ジョンソクの信頼する友だったのに・・・。両班で南人、科挙で主席合格し司憲府監察となる。南人は勢力が弱く、老論のミン・ジンホンにおもねる。
ハン・サンジンはベテラン俳優。知らない俳優ばかりの中に彼がいて、ホッとした。
ナム・ギエが演じた大妃[テピ]=イノン大后
ナム・ギエは、「マザー~無償の愛」感想 - 韓ドラ そら豆のブログ
で深い演技を見せた女優の1人!響くような声をお持ちで。女性キャストでは唯一好きでした。
キャストの感想
出てくるのはおっさんばっかりで。これという女性がいなかったです。ヨニン君(チョン・イル)以外に魅力的な人物が1人も見当たらない。
ヘチ(獬豸/カイチ)であるべき司憲府[サホンブ]
ヘチとは、善悪を見分け正義を守る伝説の動物。司憲府の門にはヘチの石像が設置され、ブレずに事件を捜査し詳[ツマビ]らかにするという意味。
政治や時勢に流されず役人の違法行為を監督し、法と正義を守る「ヘチ」であるべき司憲府[サホンブ]が、もし、権力者の罪を隠蔽[インペイ]していたら?権力者が正義な世の中になりかねません。司憲府[サホンブ]が、本来あるべき姿を取り戻せるのかも鍵でした。で、行き着くところは結局、勢力の均衡を図る蕩平策[タンピョンチェク]。
※司憲府とは、現代で言う検察
韓国ドラマ時代劇の歴史から英祖について
韓国ドラマの時代背景を並べてみると~だいたいね~
※現在そら豆が思う★評価付き(以前とは相違しているかも)
・19代王粛宗[スクチョン] 1674-1720「トンイ(★7)」「チャン・オクチョン(★4)」「張禧嬪[チャンヒビン]」
・20代王景宗[キョンジョン] 1720-1724「テバク(リタイア)」(期間は広範囲)
・21代王英祖[ヨンジョ] 1724-1776「ヘチ 王座への道(★4)」「秘密の扉(リタイア)」「仮面の王(★6)」「ペク・ドンス(★4)」
・22代王正祖[チョンジョ] 1776-1800「イサン(★6)」「風の絵師(★6)」「トキメキ☆成均館スキャンダル(★7)」
参考文献・・・英祖 (朝鮮王) - Wikipedia
英祖について知りたくない方はここ飛ばして~
「ヘチ」のヨニン君=英祖は、思悼世子[サドセジャ]の父親で。有名な逸話、米びつに王子を閉じ込め餓死させた王です。蕩平策[タンピョンチェク]を施行し、老論と少論互いを牽制させ、政権を独占できないように。81歳という長寿で、52年間王座を守り抜きました。
「秘密の扉」を観てからこちらを視聴すると英祖の
イメージが違う(^▽^;)「ヘチ」の英祖は、あの韓ドラ「トンイ」の息子らしい誇れる姿でした。
最後に
★4 まあまあ面白かった。←(他のドラマと比較して評価下げました)
つまらない、面白くないとは言ってません。史実を元に再構成された内容で、 ※史実通りでもない
政争中心の真面目なストーリーが延々と続き(そもそもそういう時代劇)。全体的に華やかさが足りず、エンタメ要素が薄いなと思っただけです。
女性の出番が少なく、感情移入する人がいない。感動的な主題歌でもあればいいのに、演出の意図なのかOSTは効果音ばかりで歌がない。つまり、ザ・おっさんず時代劇。
私の好みではない(から眠い)というだけで、真剣かつ丁寧に制作された良いドラマだとは思いました。 チョン・イルがどんどんカッコよくなっていくのも見応えあり。
英祖が好き、朝鮮の歴史に興味がある、真面目な時代劇を観たいんだ、チョン・イルの大ファン、の方々にはたまらない良作になると思います。
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