イ・ビョンホン主演同名映画のリメイク
残忍な王ホンと善良なハソン1人2役をヨ・ジングが好演
真偽2人の王が朝鮮の歴史に関わっていたとしたら…
演出 キム・ヒウォン 「運命のように君を愛してる」「カネの花」
脚本 キム・ソンドク 「大王の夢」、シン・ハウン「アルゴン」
王になった男 (全16話)
★★★★★★☆ 星6つ
韓国放送 2019年1月~3月 tvN
韓国語表記 왕이 된 남자
視聴方法 U-NEXT
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序盤以外のネタバレなし
あらすじ
李氏朝鮮14代王宣祖[ソンジョ]が崩御、世子イ・ホン(ヨ・ジング)への遺言は「幼い敬仁大君[キョンインテグン]を守れ」。
王位を継いだ第15代王 光海君[クァンヘグン]イ・ホンは、弟の敬仁大君を謀反の罪で毒殺。その後、罪悪感に苛まれて精神錯乱、狂気、暴君と化す。
一方、ハソン(ヨ・ジング)は、妓楼などで仮面を使って即興喜劇を披露する道化師。妹や仲間と共に漢陽[ハニャン]を訪れる。
漢陽の妓楼で、ハソン達の芸を見た都承旨[トスンジ]のイ・ギュ(キム・サンギョン)は、仮面を外したハソンの顔が王イ・ホンに酷似していておどろき、王の影武者にしようと考える。
王妃のソウン(イ・セヨン)は冷酷な王イ・ホンを拒否していたが、優しい気遣いを示す影武者ハソンをニセモノとは知らずに心をひらいていく。チョ内官(チャン・グァン)も次第に善良なハソンを助けるように…。
(2019.そら豆)
感想
映画未視聴の方は、序盤でつまずく可能性あり。つまずいた人はこうなる。
(+.+)(-.-)(_ _) ..zz ←(この人本当に韓ドラブロガー?)
映画苦手なそら豆もさすがに『これは映画を先に観なくては』と判断し。案の定、映画→ドラマの順番で観ると面白かった。
ドラマで取って付けたようなセリフや、唐突な行動に対する心情と動機にいろいろ疑問が湧きましたが。あーここは映画の抜粋だったのかと理由が判明。
映画の重厚なシーンがドラマの筋に意味を持たせ。ストーリーやキャストを比較するのも面白く。どちらも秀逸な作品ですので両方観ても損はなかった。
映画とドラマは重なる部分もありますが、展開の方向から結末も違い。恋愛が丁寧に描かれている点や、都承旨[トスンジ]イ・ギュの存在が大きいのも、ドラマの見どころになっています。
ドラマには、清廉潔白な正義の味方は存在せず。主要登場人物は、ほぼ全員悪の要素を持っていて。それは、都承旨[トスンジ]イ・ギュとハソンも例外ではなく。そこが賛否のある作品になりそうです。
実は私も映画の方が理解し易かった。ドラマをどう解釈すればいいのか考えてしまいました。
ただ、驚くのはヨ・ジングの演技が
鳥肌レベル(||゚Д゚)ってこと!
韓国俳優の演技は上手いと誰もが驚くけど、ヨ・ジングの子役から培った“凄み”は誰にも真似出来ない。真王偽王が完全に別人でゾクゾクし、途中同じ人が演じてるとは思えなかった。
本格時代劇とフュージョン時代劇との狭間で、ヨ・ジングの迫力ある演技に魅せられる内ストーリーに現実味を帯び。史実に愚王と記される反面、善政を行った跡も知ると、ドラマの『有り得ない話』が『有り得る話』に思えてきて。
地位が人をつくるのか
地位がふさわしい人を呼ぶのか
素質と実力に見合う場所が居場所になるのかなど、いろいろ考えながら観るドラマでした。
ただ、罪に対して科せられる刑罰が重すぎて。平等性を欠いている気はしました。
「ヘチ 王座への道」と同じく序盤歌がないと思いきや、肝心なシーンに、突然素敵な挿入歌が入り。流石「運命のように君を愛してる」のキム・ヒウォンPD。そんな演出も素晴らしかったです。
光海君[クァンヘグン]について 1575年ー1641年
①李氏朝鮮、第15代国王(在位1608年~1623年)
②暴君として廃位された為、〇祖とか〇宗とかナシ
ちなみに祖[ジョ]は功績ある王に付けられ、
宗[ジョン]はそれ以外の王ってことです。
両方付かないのは廃位させられた王です。
③「大同法[デドンボプ]」を導入
土地を多く持つ者から税を多く徴求する。
④明と後金の外交関係維持を図る政策を実施。
※参考文献・・・光海君 - Wikipedia
🤔この政策を実施したなら善王じゃない?
時代背景と韓国ドラマ
14代王 宣祖 「医心伝心」
15代王 光海君 「王になった男」
16代王 仁祖 「100日の郎君様」
ちなみに「太陽を抱く月 」は、第8代睿宗、第9代成宗あたりで架空の時代劇。ヨ・ジングが世子イ・フォン役でした。「王になった男」はホン役。名前が似ていて期待したけど、同一人物ではなかったです。
「王になった男」「100日の郎君様」 も架空の時代劇。
キャスト
●王 イ・ホン役/道化師 ハソン役 ヨ・ジング
王の影武者として道化師ハソンが王座で奮闘
・弟を殺害してしまった罪悪感に苦しむ王イ・ホン
・妹の土産に宮廷のハシバミの実を拾う心優しいハソン
性格は相対するものの、容姿はソックリな2人。王と道化師、身分は違えど両者頭脳明晰でした。
身長177㎝、立派な体格のヨ・ジングが好演。「太陽を抱く月」世子イメージを払拭。特に真王の迫力ある大人演技にはゾクリ、神がかってた。
出演作品
「太陽を抱く月」「オレンジ・マーマレード」「テバク〜運命の瞬間〜」「会いたい」
●イ・ギュ役 キム・サンギョン
ハソンを王の影武者にした都承旨[トスンジ]。厳ついヒゲ顔で、真王と偽王2人を支えます。
「大王世宗」王様役だったキム・サンギョン。身長183㎝と大柄ですが、キビキビとした動作で素晴らしい演技でした。
出演作品
「チャン・ヨンシル~朝鮮伝説の科学者~」「大王世宗」
●王妃 ユ・ソウン役 イ・セヨン
世間の噂に反して、素朴で心優しい王妃。父親ユ・ホジュンは府院君[プオングン]だったが、シン・チスに無実の罪を着せられ・・・。
イ・セヨン?あっ、ゾンビ!! (おいっ)
アサノ&プジャ役(←ゾンビ)だったイ・セヨン。演技上手いはず。「宮廷女官チャングムの誓い」でチャングムのライバル、クミョン子役だった女優。
出演作品
「花遊記」「宮廷女官チャングムの誓い」 「月桂樹洋服店の紳士たち」「会いたい」
●チョ内官役 チャン・グァン
ホンに仕える内官だったが、ハソンが来たことによって、ハソンを王として仕え始める。
チャン・グァン?あっ、河童!! (おいっ)
「花遊記《ファユギ》」感想 あらすじ ←妖怪サ・オジョン役だった。
でも、私は「パンドラ 小さな神の子供たち」の役が強く印象に残っていて
^_^;・・・ゾクゾクする演技。映画「王になった男」でもチョ内官役が同じくチャン・グァンだと聞いてすぐに映画を視聴したくらい存在感がある俳優です。
●チャン・ムヨン武官役 ユン・ジョンソク
王側近、護衛武士。偽王とは気づかずハソンを守る。
王宮ものに黒い人はカッコイイと決まってますが(別に決まってない)
「雲が描いた月明かり」美貌のキャスト達に釘付け ←この記事で書いた王宮黒格好良い人です(説明が適当すぎる)。
●シン・チス役 クォン・へヒョ
大妃[テピ]の父に謀反の罪を着せて処刑した功績で、一等功臣、高城[コソン]府院君[プオングン]に封じられる。
クォン・へヒョ悪代官に路線に変更?良い人だと思っていたのに・・・(役だからね)。悪役演技でいつもとは別人、こちらもカメレオン俳優ぶりに驚いた!
韓国映画「王になった男」
ドラマを視聴中、一旦中断して映画を観ました。加入しているVOD見放題になくGyaOストアで購入。え?ケチなそら豆が購入!?
( ̄▽ ̄)ふふ
正直そら豆|・ω・`)旦那のTポイントを使いました。正直そら豆旦那のTポイントで時々GyaOストアの動画を観ています。
('ェ')b シ――――!!旦那には内緒です。
映画では15日間だけ偽王となりますが、ドラマはそうではありません。時代背景は、映画の方がより史実寄りです。映画シム・ウンギョン演じるケファン役が可愛く、ドラマで同役サウォルも、シム・ウンギョンに演じてほしかった。(配役が変わったのは王との年齢差の都合なのか?)
最後に
映画からご覧になっても何のネタバレにもなりません。映画と比較しながら観る方が、このドラマは断然面白く視聴出来ます。つまらないと感じる方は映画未視聴なんだと思います。
イ・ビョンホンとヨ・ジングが演じるハソンが、都承旨の采配によって王座へ導かれる原因は同じでもその後の過程と結果は大きく違い。故に、映画とドラマでは主旨も違いました。
居場所を変えてみて自分も周囲も苦から楽になるならば、そこが本来の居場所です。自分は居場所を間違えていないか?考えるきっかけになりそうな内容だと思いました。
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